「3Dプリンターって興味はあるけど、高くないと使えないんでしょ?」
「精密機械だから、分野も違うし操作が難しそう。」
そう思っている建築学生は多いと思います。というより、僕がその一人でした。
けれど、実際のところ、3Dプリンターを使い始めて11日目には、建築コンペ用の模型を1からプリントするまでになっていました。
もっと早く買っておけばよかった…といまでは思っています。
この記事では、
という人にむけて、実際に僕が3Dプリンターを使い始めてわかった
3Dプリンターにできること
を紹介します!
目次
- 建築学生が求める3Dプリンターの特徴は?
- なぜ建築学生は3Dプリンターと相性がいいのか?
- 建築学生ならではの3Dプリンターの使い道は?
- 建築学生におすすめの3Dプリンターの買い方は?
- 建築学生が3Dプリンターを使ううえでの注意点は?
建築学生が求める3Dプリンターの特徴は?
まず、3Dプリンターの特徴として
つくれます!
建築学生は特に、自分で手を動かさなければならないことが多く、「猫の手も借りたい」と思うときが多いですよね。(実際に後輩の手を借りることもしばしばありますよね?)
3Dプリンターは、多くの人が想像しているように、自分が別の作業をしている間に、せっせと働き、精密なものを作ってくれます。
実際に僕が作ったものを少しお見せすると、
このように、添景と呼ばれる小さなものから、15センチを超える大きなものまでつくることができます。
また、「スケールを合わせる」ことは、
建築分野においては重要なことですが、
結論だけ述べれば、
それも十分に可能です!
詳しい検証結果は、別の記事にあげたいと思います。
なぜ建築学生は3Dプリンターと相性がいいのか?
僕が実際に3Dプリンターを使ってみて気づいたこと、それは
建築学生と3Dプリンターはとても相性がいい!
ということです。
その理由は、特に3つ
という点です。
3Dプリンターを使っていくうえでは、ある程度PCの取り扱いに慣れておく必要があります。
その点においては、建築学生はむしろ、普段の設計課題などで嫌というほど触る機会が設けられています。
加えて、モデリング作業も同じく普段から取り扱っている場合がほとんどです。(僕は模型派でした)
また、模型作りでは、意外と細かい作業に多くの時間を費やしていたというのは、あるあるなのではないでしょうか。
3Dプリンターは、人間よりはるかに精密に作業をこなしてくれます。
そして、なによりスチレンボードに縛られないのが3Dプリンターのいいところです。
近年、デジタルファブリケーション(デジファブ)という文字を日本の建築の現場でも目にする機会が増えてきたように感じます。これまでよりもっと自由に形の幅を広げる時代を一緒に作っていきましょう!
建築学生ならではの3Dプリンターの使い道は?
建築学生が3Dプリンターを使うことで、
模型のスタディや、モックアップ、添景のストックを作っておけることは、なんとなく理解してもらえると思います。
僕がここでお話したいのは、
3Dプリンターが他学科、異分野の人とのコミュニケーションツールになる
ということです。
建築学科に在籍していると、周りの友達は建築学生ばかり、ということは珍しくありません。
なぜなら、他の学科の人が共感できない悩みと闘っているからです。
徹夜をしてまで作業しないと終わらない図面修正や模型作りは、他学科の人には共感できず、いざ完成した住宅や美術館の模型は、専門的な知識がなければ、何が凄いのか全く分かりません。
しかし、3Dプリンターを持っていると、分野に関係なく物珍しそうにされ、興味を持たれます。
実際に僕は3Dプリンターを練習するとき
他学科の友達に依頼されたものを作ってみる
という方法を実践しました。日用品から、フィギュアのようなものまで幅広く取り扱うことで、
3Dプリンターの知識やアイデアを身につけ、相手に感謝してもらえる
というwin-winの関係が作れるようになります。
建築学生におすすめの3Dプリンターの買い方は?
ここで、肝心な3Dプリンターの値段の話をします。
まず、結論から述べると
建築学生が3Dプリンターを買うなら、2万円~3万円のもので十分
だと僕は思います。僕が今使っているのも税込み3万円程度で購入しました。
「3万円でも高い!」と考えた方は、残念ながら購入はおすすめしません。
ただ、3Dプリンターを使ってみるということであれば、
データを持ち込んでプリントしてもらうというサービスも存在します。
その内容に関しては、改めて詳しく記事にしたいと思いますのでそちらをご覧ください。
一般的なイメージとしては家庭用であっても10万円程度はするものだという認識が多いようです。
その証拠に「2~3万円って思ったより全然安い!」という声を、購入してからよく耳にします。
詳しい違いについて、別の記事で取り上げようと思いますので、ここでは簡単に
3Dプリンターの10万円の壁
についてお話します。
あくまで個人的な意見ですが
10万円以上する3Dプリンターは、ジオラマの世界で活躍する
といえば伝わりやすいかなと思いました。
たとえば、階段の手摺そのものは安い3Dプリンターでも可能ですが、その手摺をメッシュっぽく表現したいとか、いわゆるミニチュアの世界に出てくる規模のディテールを求める場合は、高額な3Dプリンターの精度が必要です。
あくまで建築学生に必要な3Dプリンターは
という点を満たすものだと思います。
建築学生が3Dプリンターを使ううえでの注意点は?
多くの人が間違っている「3Dプリンターの常識」があります。
それは、
3Dプリンターは失敗する
ということです。
理由はさまざまですが、たいていうまくいきません。
割合で言うと、5~6割は失敗作です。
はじめは9割近くが失敗で、慣れてくると5割くらいに落ち着いてくるという感覚です。
ただ、勘違いしてほしくないのは、
2回に1回は失敗するということではありません。
新しい造形や、新しい設定にした場合
1回で予想通りにいくことはほとんどない
ということです。
そのことを念頭に入れておけば、3Dプリンターとうまく付き合っていけると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も建築に携わる人が3Dプリンターを困らずに導入していけるように発信を続けたいと考えていますので、応援よろしくお願いします!
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